ワインって面白い 〜 ブドウ品種は同じでも、国や産地によってずいぶん違ったワインになります
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バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

ワインをよりよく理解するために、

好きなブドウ品種を決めて、そのブドウから造られたワインをいろいろ飲んでみる

という方法があります。

ぼくは個人的にはピノ・ノワールがいちばん好きです。
淡い色調のエレガントな外観、華やかな香りとチャーミングな酸味が、
ぼくの好みのツボにグッとハマるのです。

つい最近も、こんな熟成したピノ・ノワールを楽しんでみました。



これはフランスのブルゴーニュ地方のサントネイという村のワインです。
色調が若干、レンガ色(オレンジ色)がかって見えます。
ワインが熟成していくと、こうなっていきます。

キノコや土のような複雑な香りが混じり、ドライフルーツのような深みのある甘酸っぱさを感じる味です。

同じブルゴーニュ地方のワインで、収穫年も同じピノ・ノワールでも、こんな色調のワインもあります。

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これはブルゴーニュ地方のジヴリという村のワインです。
まだ赤みの色調が強く、とてもきれいな色ですね。

香りも味わいも、チェリーやベリー系の、チャーミングでキュンとくるような感じです。

もう一つの、同じブルゴーニュ地方のピノ・ノワールはこんな感じです。
収穫年は上の2つと1年しか変わりません。


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これは、ブルゴーニュ地方のポマールという村のワインです。
上の2つに比べると、少々紫色のニュアンスが強いですね。

ポマールは、もともブルゴーニュ地方の中でも男性的な力強いピノ・ノワールができやすい土地です。

その上このワインは1級畑のブドウを使っているので、通常のワインよりも熟成に時間が掛かるのでしょう。

香りも見た目と連動していて、同じチェリーでもややダークなチェリーのニュアンスです。
すこしスパイスのような複雑な香りもします。

味わいも上の2つに比べると、ピノ・ノワールとしては力強い渋み(タンニン)を感じます。

さらに、同じピノ・ノワールでもニュージーランドのワインになると、こうなります。

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これはニュージーランドのクラウディ・ベイというワインです。

1番目のサントネイや2番目のジヴリと比べると、紫の色調が強いですね。
写真ではわかりにくいですが、実際には3番目のポマールに近い色調です。
(こちらはもっと若いワインですが・・・)

こちらはラズベリーやイチゴのような香りで、それもジャムのような印象の香りがあります。
このジャムのような感覚は、上の3つのブルゴーニュワインからはあまり感じられない香りです。

味わいも、上の3つに比べると、果実味がかなり際立って感じられます。

ニュージーランドは非ヨーロッパ産地の中では比較的すずしい気候の国ですが、
それでもフランスのブルゴーニュと比較すると温暖なので、果実の成熟度が高くなり、それがワインの特徴に現れてきます。

いかがでしょうか。

このように、同じブドウ品種であっても、国、地方や村、畑、気候などによって、ずいぶん違ったワインになるのです。

自分の好きなブドウ品種を決めて、それをいろいろ飲み比べてみると、本当にワインが楽しくなってきますよ。

皆さまにも、ぜひオススメします!

バイザグラスのワインセミナーでも、異なる産地の同一品種を飲み比べする企画をやってみたいと思います。

(2017年3月22日)