ワインってやつはツンデレだ! ひとつのワインにはいくつもの顔があります 〜 ワインテイスティングの基本ルールは「ゆっくりと」「注意深く」
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バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

ワインのテイスティングって、なんだかちょっと難しそうですよね。

「何か気の利いた表現をしなくてはいけないんじゃないか?」
「マトはずれなことを言って、笑われたりバカにされたりするのでは?」

・・・などといった心配をする人も多いみたいです。

たしかに世の中には、いちいち小難しくワインを捉えようとする、自称「ワイン通」が存在します。
でも、そういう態度こそがワインをわかりにくいものにしてしまっているのです。

そもそも、ものを食べたり飲んだりする行為は、ぼくらは毎日やっているわけです。
パンを食べたりコーヒーを飲んだりできる人なら、誰でもワインをテイスティングすることはできるのです。

ワインのテイスティングに使うのは、目、鼻、口、そして脳です。
それらがあれば、ワインを適切にテイスティングするには十分です。

その意味では、あなたは、たとえばアラビア語を話すのに必要な能力だって持っているわけですよね。

しかし、たんに何かをする「能力がある」ことと、
何かをする「方法を知っている」ことやその方法を「実際に活用できる」ことには、大きな違いがあります。

そして、ワインのテイスティングにも、たしかに一定の決まりごとやルールがあります。

今回からはワインのテイスティングを実際にする方法についてお話していきましょう。

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 ▲テイスティングでワインの香りをとる

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ワインのテイスティングは芸術ではなく、ワインの特徴を分析的に捉えて言葉に置き換えるロジカルな作業なのです


あなたはきっと毎日、何らかの飲み物を飲んでいると思います。
その飲み物を口に入れて、味を感じて、ゴクンと飲んでいるはずです。

ただ、ワインの場合は、「飲む」と「テイスティングする」は同じ意味ではありません。

ワインは、ほかの飲み物よりは、ちょっぴり複雑なのです。
ワインという飲み物の中には、もっといろいろな要素が含まれているからです。

たとえば、ワインはいくつかの異なった、しかも微かな風味を同時に併せ持っています。

一口分の量のワインの中には、そうした複数の要素がすべて一緒に含まれているのです。
そして、それらが同時に、あるいは順を追って、嗅覚や味覚に刺激を与えてきます。
たとえばあるワインを口に含むと、口当たりのまろやかさとシャープさが同時に現れたりもします。

もしも、ジュースやコーラを飲むようにワインをゴクゴク飲んでしまったら、
せっかくワインが持っている様々な楽しい部分の多くを放棄していることになります。

しかし、きちんとワインをテイスティングすれば、
そのワインからいろいろな楽しみや喜びを感じ取ることができるでしょう。

ですから、ここで
ワインテイスティングの2つの基本ルール

を定めておきます。

1.ゆっくりと
2.注意深く


この2つです。

ワインをテイスティングすることは、言い換えれば、
ワインのもつ複数の要素を、システマチックに(順序だてて)感じ取る作業をすることです。

具体的には、ワインのテイスティングは3つのステップで行ないます。
はじめの2ステップは口をまったく使いません。

ステップ1: ワインを見る
   ↓
ステップ2: 香りをかぐ
   ↓
ステップ3: 口に含む


この3ステップです。

詳しくは次回以降、書いていこうと思います。

(2017年4月13日)