自分の舌を小さな「はかり」だと思ってワインの重さを量ってください 〜 ワインをテイスティングするときは「重さ」も感じ取るようにしましょう
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バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

ワインをテイスティングするときは、

甘味 ⇒ 酸味 ⇒ 渋味(タンニン) ⇒ 重さ(ボディ)

の順で考えていくとよいでしょう。
人間の舌は通常、この順番で味を認識していくからです。

昨日は、このうち始めにくる 1.甘味と 2.酸味について説明しました。
今日は、3.渋味(タンニン)と 4.重さ(ボディ)についてお話します。

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 ▲まだ若い「オーパスワン」はタンニンの収斂性が強く、超重いワイン


3.渋味(タンニン)

タンニンはブドウの果皮や種や茎に自然に存在する物質です。 

白ワインよりも赤ワインのほうがタンニンが圧倒的に豊富です。

赤ワインはブドウの果皮も種もまるごと一緒に発酵させますし、
赤ワインの原料となる黒ブドウは
一般に、白ブドウよりも豊富にタンニン分を含んでいるからです。

ワインを樽で熟成させると、その木樽もワインにタンニンを与える要因となります。

濃い赤ワインを飲んだとき、もしくは濃いお茶を飲んだとき、
口の中の唾液が紙で吸い取られてしまったような、
口の中の粘膜が乾いてきゅっと縮むような感覚になった経験はありませんか?

それがタンニンです。

大まかに言えば、白ワインにとっての酸味と同じで、
赤ワインにとってタンニンは味わいの背骨となるもの
です。

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タンニンはそれ単体では渋いものですが、
ワインの中の他の要素、たとえば甘味や果実味が強ければ、それがタンニンを覆い隠して渋味がそれほど感じられなくなります

これがワイン全体の「バランス」というものにつながっていきます。
バランスについては、いずれ改めて書いてみたいと思います。

タンニンは、渋さ、苦さ、硬さ、口当たりのリッチさなどとして、舌の奥のほうや歯茎で感じられます。
タンニンが特に強ければ、歯茎や口内の頬の裏側あたりがキュッと絞られたり、ザラザラするような感覚があります。

このような強靭なタンニンを伴う場合は、
収斂性(しゅうれんせい)がある
と表現します。

タンニンの強さや性質によって、テイスティングしているワインが「収斂性がある」ワインか、口当たりの「硬い」ワインか、「柔らかい」ワインかを判別しましょう。

4.重み(ボディ)

ワインのボディは、舌で感じる基本的な味覚ではなく、ワイン全体として感じられる印象です。

口に含んだワインの「重さ」の印象で判断します。

"印象" と言いましたが、それはテイスティングで口に含むワインの量やその重さは "物理的" にはどれも同じくらいのはずなのに、
口の中が「重く」感じるワインもあれば「軽く」感じるワインもあるからです。

アルコール感の高さやタンニン分の豊富さ、果実味の凝縮感などが、ワインの「重さ」の印象に影響を与えます。
  • アルコール感や果実味の凝縮感が強いワインは重く感じます。
  • タンニンが強いワインは重く感じます。
  • 逆に、酸味が豊富な赤ワインは軽く感じます。
ワインをテイスティングするときは、甘味、酸味、渋味といった味わいの要素だけでなく、ワインの「重さ」も感じ取るようにしてください。
自分の舌を小さな「はかり」だと思って、そのワインが「重さ」でどのくらい舌を押し下げるか・・・みたいなイメージで(笑)
  • 重いワインは「フルボディ」
  • 中位のワインは「ミディアムボディ」
  • 軽いワインは「ライトボディ」
テイスティングしているワインのボディがどのくらいかを判断しましょう。

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(2017年4月26日)