大きな可能性を持ったワインも若いうちは硬くてぎこちなく、年を重ねると柔らかくなって味わいが出てきます 〜 ワインってなんだか人間みたいで面白いですね
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バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

前回、タンニンの強さや性質によってワインが「硬い」か「柔らかい」か判別しましょうと述べましたが、この部分について少し補足しておこうと思います。

ワインが「硬い」「柔らかい」というのはワインの口当たりの印象です。
人間の口は、液体の温度を感じるのと同様に、口当たりの感触も認識します。

「柔らかいワイン」というのは、文字通り口当たりが柔らかく、
口から喉へ「スゥー」っとスムーズに通っていく感じ
がするワインです。

一般に、タンニンや酸味が穏やかであればワインは柔らかく感じられます。

しかしそれもワインによりけりで、ワインによっては柔らかすぎて(骨格がなさすぎて)、味わいに深みがないものとなります。
スーパー等で安価に販売されているワインだと、そのようなものに出合うケースも多いかもしれません。

ワインの残糖分やアルコール分も、程度によっては口当たりを柔らかく感じさせます。

逆に「硬いワイン」というのは、口当たりが険しくタンニンが荒々しい印象のワインです。

赤ワインか硬く感じられるときは、ほとんどの場合タンニンの強さが原因です。
白ワインでも高級ワインだと、まだ若く酸味が強すぎる場合に、ワインが硬く感じられることがあります。

フランス・ブルゴーニュ地方の赤ワインのように、ピノ・ノワール種から造られた赤ワインはタンニンが穏やかなので、口当たりが柔らかく感じられることが多いと思います。

また、ワインは熟成すると口当たりが柔らかくなります。
若いうちは硬かったワインも、適度に熟成すると柔らかくなっていきます。

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 ▲ボルドーの高級ワイン「シャトー・マルゴー」も15年以上経てば口当たりが柔らかくなってくる


長期熟成のポテンシャルを持った高級ワインほど、若いうちは口当たりが硬く感じられることが多いです。

ですから、若いうちはタンニンが強靭で硬いことが多いフランス・ボルドーの高級ワインやイタリア・ピエモンテ州のバローロなども、
時を経て飲み頃を迎えると、タンニンが溶け込んで口当たりが柔らかくシルキーで上品な口当たりになります。

将来の可能性を持ったワインも若いうちは硬くてぎこちなく、年を重ねるごとに柔らかくなって味わいが出てくるなんて、まるで人間みたいで面白いですね。

(2017年4月27日)