ワインショップに行って「チョコレート味のワインくださいっ」とは言わないように(笑) 〜 ワインには様々な「風味」があります
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バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

ワインには「風味」があります。

風味を言葉で定義するのはちょっと難しいのですが、
「口の中で味とともに感じる香り」といったニュアンスでしょうか。
英語では flavor という単語が使われます。

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 ▲フランス・ロワール地方のサンセールはグレープフルーツや青草のような風味を伴う白ワイン


しかし、ワインショップやレストランで、ワインが風味によって分類されているわけではありません。

もしもあなたが、チョコレートを思わせるような風味を伴うワインが好みだったとしても、
ワインショップに行って

「チョコレート味のワインをください!」

とは言いませんよね(笑)

そうではなく、ワインが持つ「風味のタイプ」を伝える必要があります。
たとえば

フルーティーなワイン
・・・様々なタイプの果物を連想させるような風味を持つワイン

ハーブのような風味を伴うワイン
・・・ミント、青草、芝生、ローズマリーなどを連想させる風味を持つワイン

スパイシーなワイン
・・・黒コショウ、丁子、シナモン、コリアンダーなどスパイスを連想させる風味を持つワイン

のような風味を伴うワイン
・・・
庭の土を掘り返したときのような香り、森の湿った足元の土や枯葉などを連想させる風味を持つワイン

ミネラル感のあるワイン
・・・石灰、石、塩などを連想させる風味を持つワイン

などなど・・・。

上記はほんの一例で、ワインには数え切れないほど様々な種類の風味が存在します。

それでも、上記の例示だけでもどんな風味がワインにはあるのか、なんとなくイメージがわくのではないでしょうか。

ちなみに「チョコレートのような風味」は「コーヒーのような風味」と同類の風味で、
アメリカのカベルネ・ソービニヨンやオーストラリアのシラーズなどフルボディのワインに比較的多くみられる風味です。
フランス・ボルドー地方のワインに現れることもあります。

あるワインが好きだとして、それに似たタイプの別のワインを試してみたいときは、
自分がワインの中にあるどんな風味が好きなのかを決めて、それをワインショップやレストランの店員さんに伝えるのもひとつの方法でしょう。

風味と言えば、もうひとつ考慮したい重要なポイントがあります。
それは風味の強さです。

どんなタイプの風味であれ、どのくらいのボリュームの風味をワインが持っているかです。
風味のボリュームが強いワインもあれば、それほど風味の強くないワインもあります。

風味の強さは、ワインを食べ物に合わせるときに非常に大切な要素となります。

料理の重さとワインの重さを合わせるのは鉄則ですが、
それと同時に、ワインが持つ味や香りの要素や強さを料理に合わせることも重要です。

料理とワインのどちらか一方が他方を圧倒しないように、バランスを考えることが大事なのですね。

(2017年4月28日)