ヨーロッパのワインにもラベルにブドウ品種名が記載されていることがあります 〜 それでもワインを造っている人たちにとって最も重要な部分は、やはり「場所の名前」です
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バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

ヨーロッパ以外のワインはラベルにブドウ品種を書きますが、
ヨーロッパではワインのラベルにブドウ品種ではなく場所の名前を書く、ということを述べてきました。

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しかしヨーロッパのワインの中にも、ラベルにブドウ品種が記載されているものはあります。

たとえばイタリアでは、法的に定められたワインの名前が
場所の名前+品種の名前」というパターンがけっこう見られます。

(例)

バルベーラ・ダルバ Barbera d'Alba
 ・・・アルバ(場所の名前)のバルベーラ(ブドウ品種の名前)

・ モスカート・ディ・サルディーニャ Moscato di Sardegna
 ・・・サルディーニャ(場所の名前)のモスカート(ブドウ品種の名前)


またフランスでは、産地名がすでにブドウ品種を物語っているにもかかわらず、あえてラベルにブドウ品種名を記載する生産者もいます。

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 ▲ルイ・ジャドのブルゴーニュ白ワイン 〜 「シャルドネ」と表記されている


たとえば、「ブルゴーニュ」という場所の名前に加えて、わざわざ「シャルドネ」とブドウ品種が書かれている場合があります。
これは、ブルゴーニュの白ワインと言えばシャルドネ100%であることをを知らない消費者のために、ブドウ品種を明記しているわけです。

ドイツやアルザスのワインも、場所名とともにブドウ品種を表記していることが多いです。

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▲アルザス地方のトリンバッハが造るリースリングワインも品種名を表記


とはいえ、ブドウ品種名をラベルに記載しているヨーロッパのワインがあったとしても、
ワインを造っている人たちにとって、ワイン名の中で最も重要な部分はやはり「場所」の名前であることには変わりありません。

それだけ、ヨーロッパのワイン造りにおいてはテロワールがもつ意味が大きいのですね。

(2017年5月29日)