ボルドーの左岸と右岸ではワインのタイプも違います 〜 右岸のメルロー主体のワインはタンニン柔和で飲みやすく、お買い得ワインがけっこうあります
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バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

前回述べたように、ボルドーの左岸と右岸は土壌が異なるため主要ブドウ品種も異なります。
左岸はカベルネ・ソーヴィニヨン主体右岸はメルロー主体となります。

したがって、ボルドーの左岸と右岸ではワインのタイプもずいぶん違います

その違いに比べれば、オーメドック地区のワインとグラーヴ地区のワインはよく似ていますし、サンテミリヨン地区のワインとポムロール地区のワインも似ています。

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 ▲ボルドー右岸コート・ド・フラン地区のシャトー・ピュイグローは口当たり柔らかな良いワインだが2〜3千円で買える


右岸のワインにも左岸のワインにも熱烈なファンがいます。

一般にボルドー左岸のワイン、とくに一流のシャトーが造るものは、堅牢でタンニンが強く、カシスのような黒系果実の風味とともに非常に引き締まった感じがします。

左岸のカベルネ・ソーヴィニヨン主体のワインは、飲み頃を迎えるまでたいてい何年もかかり、ものによっては数十年単位の長期にわたる熟成が可能です。

逆に言えば、左岸のワインは熟成させずに若飲みすると、あまり美味しく感じられない場合もあります。

一方、ボルドー右岸のワインはボルドー初心者にとっては飲みやすいワインが多いと思います。
サンテミリヨン地区やポムロール地区よりももっと広いエリアのものを探せば、手頃な価格で買えるワインも少なくありません。

メルローが主体の右岸のワインは、左岸のワインよりもタンニンが柔和です。
アルコール感が豊富なことから口当たりがふっくらと感じられ、果実味も豊かに感じられます。
また左岸のワインよりも若飲みが可能で、ヴィンテージ後5〜8年もすれば十分に美味しく楽しめます。

メルローは右岸の赤ワインで中心的な役割を果たしているばかりでなく、
実際にはボルドー全体で見ても最も多く使われているブドウ品種です。
量的には2番目がカベルネ・ソーヴィニヨンで、次がカベルネ・フランです。

近年では左岸においても、若飲みできて売りやすいワインを造るために、以前よりもメルローを多くブレンドする傾向があります。

ワインがあまり険しすぎると、何年も熟成させてから飲むことになり消費が進まないので、商売上の理由からもいろいろな工夫をしているのですね。

(2017年6月25日)