イタリアワインになんとなく存在する上下関係 〜 日常的ワイン < 上質なワイン、DOC < DOCG、南イタリア < 北イタリア ・・・ ですが例外はたくさんあります
スマートフォン用サイト
バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

ぼくらのようなイタリアの外の人間から見て、イタリアワインは大きく次の2つのカテゴリーに分けられます。

.ジュアルな食事と一緒に日常的に飲む、それほど高くないワイン
特別なときに飲む、または品質にこだわるワイン飲みが飲む、すぐれた上級のワイン

,療儀仁磴箸靴討蓮▲后璽僉爾1本千円前後で売られているクラスのソアーヴェやキァンティ、ピノ・グリージョのデイリーワイン、サイゼリアで1本千円くらいで注文できるマルケ州の白ワインなどでしょう

△離テゴリーに入るのは、バローロ、バルバレスコ、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノなどでしょう。世界的に見ても最高のワインとされるタイプです。

frascati
 ▲フラスカティは日常的なタイプのワイン 〜 近所のドン・キホーテで1本800円弱

イタリアはEUの一員ですので、ワインを分類する仕組み(品質等級や原産地呼称制度)はEUの規定に沿ったものでなくてはなりません。

2009年収穫年から適用のEU新ワイン法における「原産地呼称保護ワイン」(AOPワイン)は、イタリア語ではDOPワインと呼ばれます。

DOPワインは、イタリアでは下記の2つのカテゴリーに分かれます。

DOCG
  = Denominazione di Origine Controllata e Garantita (保証付き原産地統制呼称)
DOC
  = Denominazione di Origine Controllata (原産地統制呼称)

DOCG と DOC はイタリアの伝統的な格付けです。
DOCGワインはイタリアワインのエリート、つまり選りすぐりのイタリアワインとなります。
DOCワインは、 DOCG の次のランクという位置づけになります。

このように DOCG は DOC より高ランクとされています
(個々のワインを見ると実際にはそうとは限りませんが・・・)。

いずれもEUの新ワイン法では DOP というひとつのカテゴリーにくくられるワインです。
ですからEU新ワイン法の下では DOCG も DOC も単に DOP とラベル表記できるのですが、
イタリアワインは従来通りの表示も認められており、生産者のほとんどは DOCG や DOC の表記を今でも使い続けています。

DOC という用語も DOCG という用語も、ワイン産地名とワイン名の両方に使われます。

具体的に言うと、DOC Soave というのは、ソアーヴェという産地(町)の名前であると同時に、そこで造られるワインの名前でもあるということです。

イタリアには20州の行政区分があり、その全州でワインが造られています。

フランスでは「ブルゴーニュ」や「アルザス」などのワイン地域は行政区分と必ずしも一致しませんが、
イタリアの場合は行政区分である20州が、20のワイン地域としても取り扱われています。
「ピエモンテ州」とか「トスカーナ州」というのは行政上の州名であると同時に、ワイン地域の名前としても用いられているわけです。

上質のワインのほとんどはイタリア北部で造られています。
北西部にあるピエモンテ州や中北部にあるトスカーナ州、北東部にあるヴェネト州などが上質ワインの典型な産地です。

しかしイタリア南部にもカンパーニア州やプーリア州などには無名ながら良いワインがたくさんあり、近年ではワイン好きの間で知られるようになってきています。

シチリアやサルディーニャなどの島も面白い産地です。

南イタリアはこれからもっと注目していきたいワイン産地のひとつだと思います。

(2017年8月5日)