オーストリアのワイン法はドイツをモデルにしていますが、並行してDACという原産地呼称制度もあり、 ニーダーエストライヒ州のヴァインフィアテルはとくに有名です
スマートフォン用サイト
バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

オーストリアの産地の中には、例えばドナウ川沿いの名醸地ヴァッハウ Wachau のように、ワインがドイツと同じ仕組みで名づけられる地区があります。

オーストリアのその他の産地では、ワインの名前は概ねブドウ品種で呼ばれ、その後に生産地の名前がつく仕組みになっています。

austria_map1

オーストリアワインの品質分類の法律は、基本的にドイツをモデルにして作られています
EU基準にけるAOPワインは、オーストリアではドイツと同様、プレディカーツヴァインクヴァリテーツヴァインとなります。

【関連記事】ドイツワインの95%以上は上級ワイン 〜 プレディカーツヴァインとそれに次ぐクヴァリテーツヴァインは、EUワイン法に当てはめるとAOPワインレベルの上級ワインとなります


ドイツと異なるのは、ドイツではプレディカーツヴァインに含まれるカビネットが、オーストリアではプレディカーツヴァインに含まれないという点です。

オーストリアには、上記の、ブドウの熟度を基準としたドイツとほぼ似た品質分類システムと並行して、もう一つ、テロワールに基づいた新しい品質分類の仕組みが存在します。
ヨーロッパの一般的な仕組みと同じ、土地(産地)の特徴を基準としたシステムです。

それは、オーストリア政府が2003年に導入したDAC(Districtus Austriae Controllatus)という原産地呼称制度です(フランスのAOCに相当します)。

主要なDACは次のとおりです。

・ヴァインフィアテル Weinviertel DAC
・クレムスタール Kremstal DAC
・カンプタール Kamptal DAC


上記はいずれも、オーストリアワイン生産量の6割を占める最大の産地であるニーダーエストライヒ州 Niederosterreich にあります。
ヴァッハウも同州にあります。

なかでもヴァインフィアテルDACではグリューナー・フェルトリナー種の使用が義務付けられています
日本でグリューナー・フェルトリナーのワインを買うと、多くはヴァインフィアテルDACのものだと思いますよ。

(2017年9月14日)