ヴィクトリア州は中小規模のワイナリーが中心の個性的なワイン産地 〜 オーストラリアで最高級のピノ・ノワールを造るヤラ・ヴァレーが特に有名な産地です
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バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

前回はオーストラリアの重要ワイン産地5州のうち、南オーストラリア州の主要産地をご紹介しました。
今回は2つめのヴィクトリア州の主要産地について述べます。

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◆ヴィクトリア州 Victoria
            
1860年代、この州の英国向け輸出量は国内最大であったため、「英国民のブドウ畑」として知られていました。
中小規模のワイナリーが中心のワイン産地で、ワイン造りも個性的で多様であり、
大規模な生産者が中心の南オーストラリア州とは性格を異にする産地です。        

●ラザグレン Rutherglen

比較的温暖な地域で、もともとはミュスカ(マスカット)やトカイなどの品種から造られる甘口の酒精強化ワインで有名な産地でした。

壮大なレンガ造りの建物とワイナリーで歴史的に知られています。
現在は気候を反映した力強いフルボディのシラーズが中心です。

●ゴールバーン・ヴァレー Goulburn Valley

1860年に設立のワイナリーであるタビルク Tahbilk はオーストラリアで非常に長い歴史を持つワイナリーのひとつです。タビルクの木造セラーは歴史的建築物として保存されています。

1860年代にに植樹されたブドウから今でもワインが造られています。
砂状の土壌がフィロキセラの侵入を食い止め、古いシラーズの樹を守っています。
こうした樹から造られるフルボディのシラーズがよく知られています。

●ヤラ・ヴァレー Yarra Valley

メルボルン市街の近郊にあるヤラ・ヴァレーは、オーストラリアで最も急な斜面にブドウ畑が広がっています。
その標高差の大きさから、非常に多様性に富んだ気候を持つ産地です。

おおむね冷涼な気候で、オーストラリアで最高級のピノ・ノワールを生産する産地です。
高品質のシャルドネやスパークリングワインも造られています。

●モーニングトン・ペニンシュラ Mornington Peninsula

ヤラ・ヴァレーと同様にピノ・ノワールとシャルドネの重要産地です。
海洋性の気候で、海を通った北風、西風、南風など、常にどこかから風が吹いているため気温は冷涼です。

●ジロング Geelong

冷涼で日照時間が長く乾燥しており、シャルドネとピノ・ノワールの成熟に最適な産地です。
ボルドー地方とブルゴーニュ地方の中間的な気候だと評価されています。

(2017年9月25日)