喜望峰周辺のコースタル・リージョンが南アフリカでは最も良質なワインを産み出す地方です 〜 コンスタンシア、ステレンボッシュ、パールなどがとくに有名です
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バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

南アフリカのブドウ栽培地域は、本来は気温の高い地域ながらも、大西洋からの冷たい風により比較的冷涼な気候となっている喜望峰の周辺(おおむね海岸から20Km圏内)に集中しています。

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 ▲シュテレンボッシュ地方の畑

南アフリカでは、1973年に制定の原産地ワイン制度 W.O.Wine of Origin) により、ラベルに記載される産地、ブドウ品種、ヴィンテージを規制しています。
W.O.制度はフランスのAOC制度と似た考え方を持っており、たんに産地の境界線を定めるだけでなく、ブドウ畑の場所や栽培可能なブドウ品種なども指定しています。

W.O.制度のもと、ワイン産地として様々な地域や地区などが定められましたが、南アフリカの主要ワイン産地の多くは南西側の沿岸地方(コースタル・リージョン)にあります。
このコースタル・リージョンが南アフリカでは最も良質なワインを産み出す地方です。

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コースタル・リージョンでとくに有名な産地は以下の通りです。

●コンスタンシア Constantia

ケープタウンの南にある、この国では最も古いワイン産地(小地区)です。
海風の影響を受ける冷涼な産地で、シュナン・ブラン(南アではスティーン Steen と呼ぶ)やソーヴィニヨン・ブランなどが育てられています。

●ステレンボッシュ Stellenbosch

ケープタウンの東に位置する、品質と生産量の両面で最も重要な産地です。
生産者や教育研究機関が集積する、南アフリカのワイン産業の中心地でもあります。
カベルネ・ソーヴィニヨンなど赤ワイン用品種が中心です。

●パール Paarl

ステレンボッシュの北に位置する産地で、KWVの本拠地でもあります。
17世紀にオランダ人に続いて入植したユグノー派(プロテスタント)のフランス人が中心になって拓いたワイン産地で、現在もステレンボッシュに次ぐ重要な産地です。

上記のほか、近年脚光を浴びているのがウォーカー・ベイ Walker Bay エルギン Elgin です。

ウォーカー・ベイは大西洋とインド洋のほぼ境に位置する冷涼な地域で、ピノ・ノワールとシャルドネで実力を発揮してきています。
エルギンはステレンボッシュとウォーカー・ベイの間にある比較的新しい産地で、冷涼な気候で造られるソーヴィニヨン・ブランとピノ・ノワールが注目されています。

以前いたワインショップ&バーでは、たまに南アフリカのワインもランチ用のグラスワインで出していました。
とくに白ワインは冷涼産地のニュアンスが感じられる味わいなので、サンドウィッチなどによく合いました。

南アフリカのワイン、個人的には日頃それほど飲むことはないのですが、今度ショップで面白そうなものを見かけたら、ぜひ買ってみようと思います。

(2017年10月12日)