オレゴン州の白ブドウでシャルドネに劣らず重要な品種はピノ・グリです 〜 それほど高くない割には風味豊かで、食事にも合わせやすいお得な白ワインです
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バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

オレゴン州を代表するブドウはピノ・ノワールですが、本場フランスのブルゴーニュ地方でピノ・ノワールとともに主要品種となっている白ブドウといえばシャルドネです。
シャルドネはアメリカでも非常に人気があり、オレゴンでも重要な白ブドウ品種となっています。

オレゴンにもともと植えられていたシャルドネは、カリフォルニアの温暖な気候向けのものだったのですが、
近年は多くのブドウ畑でフランス産の遺伝子を持つシャルドネに植え替えが行われています。
そのおかげでオレゴンのシャルドネは品質の向上が顕著となっています。

しかし、オレゴンにはシャルドネに劣らず重要な白ブドウ品種があります。
それはピノ・グリです。

ピノ・グリは、ピノ・ノワールが自然に突然変異して生まれた品種です。
白ブドウとして括られるのが一般的ですが、成熟すると果皮が淡いピンクから黄桃色になります。

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 ▲ジ・アイリー・ヴィンヤーズのピノ・グリ

ジ・アイリー・ヴィンヤーズ The Eyrie Vineyards の創始者、かつオレゴンにおけるピノ・ノワールの先駆者であるデイヴィッド・レット氏は、1970年にオレゴンで最初にピノ・グリを造った人物でもあります。
オレゴンで最重要のワイン産地ウィラメット・ヴァレー Willamette Valley では、ほぼずべての生産者がピノ・ノワールとともにピノ・グリを造っています。

オレゴンのピノ・グリは、大きく分けて次の2つのスタイルがあります。

.薀ぅ肇椒妊でフルーティーなワイン:
・・・ブドウは早めに収穫される。樽熟成は行なわれない。早飲みタイプで、収穫後6〜8ヶ月後くらいからでも楽しめる。

▲潺妊アムボディで黄金色をしたコクのあるワイン:
・・・ブドウは遅摘みされる。樽熟成が行われることもある。5〜6年以上の熟成が可能。

概して言えば、オレゴンのピノ・グリはライトからミディアムボディで、洋ナシ、リンゴ、時にはメロンを想起させる香りを伴い、それほど高くない割にはなかなか深みのあるワインです。

食事にとても合わせやすいのが特徴で、多少甘口のワインでも食べ物とよくマッチします。
とくにシーフードやサーモンは、オレゴンでもピノ・グリと合わせられることが多い食材です。

現在ではカリフォルニアのワイナリーもピノ・グリを造るようになりました。
しかしカリフォルニアでは多くの造り手が、とても軽いスタイルのワインをイタリア式に「ピノ・グリージョ」という呼び名で出しています。
マーケティング的にイタリアワイン人気にあやかろうとしているのは明らかです。

それに対してオレゴンのコクのあるピノ・グリは、どちらかというと風味豊かなアルザス地方のピノ・グリにスタイルが似ています。
オレゴンのピノ・グリは上記,離織ぅ廚任垢蕁▲リフォルニアの一般的な「ピノ・グリージョ」より風味が豊かだと思います。
アメリカのピノ・グリを楽しむなら、カリフォルニアの「ピノ・グリージョ」よりはオレゴンの「ピノ・グリ」のほうを個人的にはオススメします。

(2017年10月29日)