コロンビア・ヴァレーはワシントン州のワイン産地のほとんどをカバーする巨大なAVAで、その内部にヤキマ・ヴァレー、ワラワラ・ヴァレーなど有力産地が含まれています
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バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

オレゴン州と同じく、ワシントン州もワインビジネスへの参入は遅いスタートでした。
シャトー・サン・ミッシェルなど1960年代に創業したごく少数のワイナリーを例外とすれば、現在操業しているワイナリーのうち1980年より前に存在していたところは実質的に皆無だったといってよいでしょう。

1981年の時点でワシントン州のワイナリー数は19でしたが、2010年には600軒以上、2015年には850軒以上のワイナリーが操業しており、高品質ワインの生産量ではアメリカで2番目に大きい州となりました。

ここ10〜15年ほどの間にワシントン州で造られるワインのタイプも劇的に変化しました。
1993年時点ではワシントン州のワインの約3分の2が白ワイン、3分の1が赤ワインでしたが、アメリカ人のワインの好みの変化に対応して、現在では5割以上が赤ワインとなっています。

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 ▲ワシントン州の主なワイン産地

ワシントン州の主なワイン産地は下記の通りです。

◆ コロンビア・ヴァレー Columbia Valley

コロンビア・ヴァレーはワシントン州のワイン産地のほとんどを包含する非常に大きなAVAで、その内部に次のようなAVAが含まれています。

・ ヤキマ・ヴァレー Yakima Valley

ヤキマ・ヴァレーはワシントン州で最初に認可されたAVAです。
コロンビア・ヴァレーそのものに次いで2番目に大きな栽培面積を持つ産地です。
実際、多くのワイナリーはこのヤキマ・ヴァレー内にあります。
ヤキマ・ヴァレー内のサブ・リージョンAVAとして次の3つがあります。
 ・ レッド・マウンテン Red Mountain
 ・ スナイプス・マウンテン Snipes Mountain
 ・ ラトルスネーク・ヒルズ Rattlesnake Hills

・ ワラワラ・ヴァレー Walla Walla Valley

コロンビア・ヴァレー内にある、オレゴン州とまたがるAVAです。
ブドウ栽培量は州全体の5%ほどしかありませんが成長の著しい産地で、ワシントン州の有力ワイナリーがいくつかあり、州内でもトップレベルの赤ワインが造られています。

・ ホース・ヘヴン・ヒルズ Horse Heaven Hills
・ ワルーク・スロープ Wahluke Slope
・ ナチェス・ハイツ Naches Heights
・ レイク・シェラン Lake Chelan
・ エインシェント・レイクス Acient Lakes

◆ コロンビア・ヴァレー内以外の主なAVA

・ コロンビア・ゴージュ Columbia Gorge

ワシントン州の南西部でオレゴン州とまたがるAVAで、両州側にほぼ同数のワイナリーがあります。
シャルドネ、ゲヴュルツトラミネール、リースリング、ピノ・グリなどが栽培されています。

・ ピュージェット・サウンド Puget Sound

大都市シアトル近郊に広がる大きなAVAで、ワシントン州で唯一カスケード山脈の西側にあるAVAです。
この冷涼で多湿な気候で リースリングやゲヴュルツトラミネールのほかにピノ・グリとピノ・ノワールが主要品種となっています。

(2017年11月1日)