シャンパーニュのほとんどはヴィンテージのないノン・ヴィンテージものです 〜 シャンパーニュ生産者は複数年のワインをブレンドして自社らしい味わいを毎年維持するよう努めています
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バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

通常のシャンパーニュは複数年のワインをアッサンブラージュ(ブレンド)してベースワインを造るので、ヴィンテージがラベルに記載されていません

レストランのワインリストでも一般のワインにはヴィンテージが書かれていますが、シャンパーニュのページにはヴィンテージが書かれていないか、もしくは単に N.V.(Non-Vintageの略)と書かれています。

シャンパーニュ全体のうち85%くらいはノン・ヴィンテージものです。
ノン・ヴィンテージのシャンパーニュは、ワイン飲みの間では略して「ノン・ヴィン」と呼ばれたりしますね。

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 ▲ルイ・ロデレールのブリュット・プルミエはノン・ヴィンテージ

ノン・ヴィンテージものの典型的ブレンドは、3分の2ほどが黒ブドウ(ピノ・ノワールとピノ・ムニエ)で3分の1ほどがシャルドネです。
たいてい3年かそれ以上にわたる収穫年のワインがブレンドされています。
その各ヴィンテージのワインも30〜40ほどの異なる村のものがブレンドされます。
シャンパーニュ造りにおいては必然的に、このブレンドを行う人がキーパーソンとなります。

どのシャンパーニュ生産者もノン・ヴィンテージものに関して、自社のスタイルを表現するのに最もふさわしいブレンドを行っています。
エレガントで繊細さの感じられるものを造る生産者もあれば、果実味を前面に出した造り方をする生産者もありますし、ボディや力強さ、熟成能力のあるシャンパーニュを造る生産者もあります。

自社のスタイルを一定に維持し続けることはシャンパーニュ生産者にとって非常に大切なことです。
なぜならワイン飲みたちは自分自身の好きなシャンパーニュに慣れ親しんでおり、年が変わろうと常にその同じ味わいを期待するからです。

ノン・ヴィンテージのシャンパーニュの法定熟成期間は最低15ヶ月間ですが、主要シャンパーニュ生産者の多くはノン・ヴィンテージものでも2年半〜3年くらい熟成させてから出荷しています。
このように追加的な熟成期間を設けているのは、ブレンドがよく馴染んで落ち着くための時間を確保するとともに、ワインの風味や複雑さを高めるためです。

もし自宅にワインセラーのような良好な保管場所があるなら ノン・ヴィンテージのシャンパーニュでも購入後1〜3年くらいは熟成させることも可能です(そうすることによって風味がより良くなる場合があります)。

ノン・ヴィンテージのシャンパーニュはたいてい1本4千円前後から8千円くらいの間で見つけることができます。
大規模なお店はいくつかの主要ブランドを大量に仕入れていますので、手頃なノン・ヴィンテージものを探すのはそれほど難しくないと思います。

(2017年12月13日)